プリメインアンプを使っている人には関係ないが、プリとメインを別個につないで聴いている人に耳よりな話をひとつ。
プリアンプには、すべてメインへのラインのほかに、テープやカセットデッキへのラインアウトの端子が出ている。ふつうこの端子にテープデッキのインプットをつないで録音する。このラインアウトをデッキではなく、直接メインアンプに接続すればどうなるか。もちろんプリのトーン・コントロールやボリュームは役立たない。FMをエアチェックしていてプリのボリュームをどう増減しようと、録音レベルに変わりがないのはデッキを使った人なら知っているだろうが、つまりプリアンプ内での音量調整の工程を通らず、直接デッキに音は入って行くからで、それだけ純度は高いわけだ。(つねに余分な――たとえ必要な、であっても――工程を経るほど音の純度は劣化する。)
ラインアウトを直接メインアンプにつなぐと、この一工程を省略するわけだから、その分、確実に音質は改良されたも同然で、スピーカーが優秀であればあるほど、まるで新しいプリアンプ(もしくはメイン)につないだかと思うほど、グレードアップされた音色になるから妙だ。むろん、プリアンプの音量調整部を通らないから、鳴らす音量はメインアンプで調整する必要があるし、同時録音は望めないから、FMを録音する際は従来のようにこの端子にデッキのインプットをつながねばならない。しかしエアチェックした音楽を再生するなら、この一工程を省略して聴くにかぎる。レコードも同様である。PHONO端子への切り替えはそのまま活用できるし、したがってPHONOイコライザー(プリアンプ内蔵の)は生きているのだから、この場合もカートリッジ自体のコンプライアンスによる音量をメインアンプで適当に加減して聴けばよい。プリアンプは、単にセレクターの役割を果たすものと考えればいいわけだ。
だまされたと思って試してごらん。へえ、うちのはこんないいアンプだったのか、と驚嘆されるだろう。