週末からゴールデンウィークにかけNHKFM、民放ともライブものが目白押し。エアチェックマニアなら、のんびり旅行などはしていられない週間だ。とくにクラシックでは、ベルリン放送協会提供の録音テープによるベルリン芸術週間のシューベルトの「交響曲第三番」「第五番」といった、比較的きく機会の少ないもの。ジョバンニ・ガブリエリのように本来は、ベネチア出身で、一時、ミュンヘンに招かれたことはあるが、生涯を生まれ故郷のサン・マルコ大聖堂のオルガニストとして過ごしながら、その作曲家としての名声でヨーロッパ中に知られ、バッハ以前のドイツ教会音楽の巨匠シュルツを弟子にしたようなベネチア楽派の代表者の作品を聴ける。(二日、NHKFM夜八時五分)(一九七九年五月)
また、セルジュ・ボド率いるリヨン管弦楽団といえば、四月に来日したばかりで、生粋のフランス的音色を楽しめるオーケストラだが、そのリヨン管弦楽団でフォーレの「ペレアスとメリザド」が聴ける。「ペレアス」はドビュッシーやシベリウスも作曲していて、ドビュッシーのオペラは有名だが、フォーレのも小さくまとまったいい作品だ。フォーレのものばかりはコンセル・コロンヌかリヨン管弦楽団でないと本当の楽趣は味わえない。ぜひ聴いてほしい。(三日、FM大阪夜十時)
少々にくまれ口をいいたい人はには「午後のリサイタル」(NHKFM午後三時四十分)で連日、新人演奏家のライブがある。東京芸大、桐朋学園大、国立音大、武蔵野音大などの卒業生によるピアノ、フルート、声楽の競演で、申すなら、どんなに下手クソに演奏するか、あるいはどこの卒業生がお上手か、聴いてみるとよくわかる。こればかりは容姿や名声の予備知識はないので、純粋に音と演奏、どうかすれば性格まで聴き取れることがあり、オーディオの恐ろしさを感じることがある。