今週はバイロイトの「パルジファル」がオンエアされる(一九七九年四月八日)。「指輪」などは毎年、暮れに数日にわたって放送されるが、「パルジファル」だけは聖金曜日の奇蹟にちなむ宗教的色彩の濃い作品なので、バイロイト以外の外国では例年、復活祭のころ上演される。
その顰にNHKも倣って四月の満月直後の日曜日をえらび、オンエアするわけだ。もっとも、曲自体は難解な部分もあり、東洋的厭世思想や仏教でいう涅槃に多少なじみのあるわれわれには、ワグナーの深刻ぶるのが鼻につくところもあるが、でもワグネリアンには聴きのがせぬ時間だろう。
指揮者ホルスト・シュタインはすでに何度もバイロイト祝祭劇場で「指輪」を振っているし、NHKでしばらく客演指揮をしたこともある。今回はどんな「パルジファル」か。レコードではクナッパーツブッシュとショルティ盤があるが、前者は名演でも録音が古く、後者は私見をいうなら拙演である。その点、ホルスト・シュタインのはライブものでもあり、一応エアチェックして損はないだろう。
一方、ポピュラーファンにはFM大阪で、初来日するペリー・コモのボーカルが来日直前の国際電話インタビューをまじえて聴ける。もうペリー・コモの時代じゃねえという向きには同じ八日夜九時、これはハンニバル・マーヴィン・ピーターソン・クィンテットの来日ステージ録音。この一月末、東京厚生年金会館小ホールでの収録で、小ホールだけに臨場感もよく出ているそうだ。さらにヤング向けには、放送日は未定ながらレゲエの大物ボブ・マリー&ウェイラーズの来日ライブが聴けるはずだ。
レゲエといえば、ここ数年、夏になると今年こそレゲエがはやるゾ、といわれながらくすんでいたが、今年の夏こそ、トロピカルな南国ムードのレゲエ・ファッションも流行するかも知れない。これについてくわしくは次回に。